「やっぱり、誰もおらん」
家の中に入ると、夫とK介がいる。
すでに、U貴は「消失」してしまったようだ。
「よし、こうなったら思い切って上着を脱いで3人で外に出てみよう」
夫の一声で、上着を脱ぎ半そで姿になる。
相変わらず仏頂面のK介も、黙って従う。
静寂が続く町の中をしばらくさまようが、私たちに「消失」は起こらない。
「上着を脱いだら、消えてしまうと思ってたけどおかしいね」
「どっかに、私たちみたいな人がおるんやない?」
「テレビに出て、呼びかけてみようか」
そこで、お台場にむかう。
突然誰もいなくなっただけで、車はそこらじゅうにころがっている。
お台場に到着し、とりあえず”誰かいませんか”と呼びかけてみる。
”もし、残っている人がいたらお台場に来てください”と、アナウンサーになった気持ちでTV出演。
さあ、次の作戦。
「大きい音を出してみたら、気づく人がいるかもしれない」
海に浮かぶ、護衛官から大砲をぶっ放してみようと思い、海に出る。
”ドーン””ドーン”遠くから、大砲の音が聞こえてきた。

というところで、目が覚めた。
どうやら、私たち3人以外にも誰かいたようでほっとしました。
ちょっと怖い夢でした。

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